早めの対策をしよう
20代の薄毛はAGA
20代の若い男性が薄毛になってしまうときは、年齢が原因ではありません。加齢で薄毛になる人は珍しくありませんが、20代では若すぎます。若いときから薄毛になってしまう原因の多くは、AGAによるものです。AGAとは、男性特有の脱毛症のことであり、毛母細胞の委縮により、髪が薄くなる症状です。
これは、悪性のホルモンであるジヒドロテストステロンの影響によるもので、治療のためには、このホルモンを抑える必要があります。それには、フィナステリドという成分を含んだ育毛剤が有効となりますが、失敗しないためには、早めの対応をすることが大切です。
ヘアサイクルに注意
AGAの進行を遅らせるには、なるべく早く行動を始めなければなりません。そこで注目したいのが、毛髪のヘアサイクルになります。人間の毛髪は、生えて成長して抜け落ち、また生えるというサイクルを何度も繰り返しており、一回につき2~6年の時間がかかるものです。一生のうちには、40~50回は繰り返すことになります。
しかし、AGAが発症した場合、このヘアサイクルが大幅に短くなってしまうのです。生えてから抜けるまでの時間が半年か1年くらいに縮まり、一生の回数はせいぜい20回が限度になります。そして、ヘアサイクルが完全に終了してしまうと、毛根が塞がり、二度と髪が生えてくることはありません。
早めに対策をすることの重要性は、ここにあります。20代で髪が薄くなり始めたときは、「まさか悪化することはないだろう」「少しくらいなら気にすることはない」といった油断をしてしまうことも多いですが、ゆったり構えていたのでは、あっという間にヘアサイクルが終わってしまいます。髪の量に違和感を感じるときは、軽く考えず、確実に対策を実行してください。
普段の生活も重要
20代の薄毛対策は、育毛剤だけがすべてではありません。普段の生活を見直すことも有効な対策になるので、できることがあれば、すぐに始めるべきです。まず、食生活が乱れないように注意してください。育毛のためには、タンパク質、ビタミン、ミネラルといった栄養素を、バランスよく摂取する必要があります。
そのため、外食やジャンクフードが中心になっているときは、健康的な食事に変えていきましょう。必要な栄養がしっかり補給できていれば、育毛剤の効果を助けることができます。また、睡眠不足も育毛にはよくありません。寝ているときは成長ホルモンが分泌されていますが、これは育毛に欠かせないものです。毎日たっぷりと睡眠をとり、成長ホルモンを多く分泌させれば、毛髪が健康的に成長できるのです。
焦りすぎは禁物
AGAの進行を少しでも遅らせ、ヘアサイクルを戻していくためには、些細な変化も見落とさず、素早く行動することが大切です。しかし、早いほどよいといっても、あまり焦りすぎるのは禁物です。「早くしなければ」という気持ちが強すぎると、失敗してしまうこともあります。その場合、特に注意しなければならないのは、使用する量です。
焦って効果を得ようとした場合、大量の育毛剤を一度に塗ってしまうことがあります。しかし、安全性を考えれば、それはよくない方法です。AGAに有効なフィナステリドには、胃の不快感や性欲の減退などの副作用もあります。もちろん、基本的には安全なものであり、そうした副作用が出るのは、ごくまれなケースです。しかし、もし副作用が出たときは、医師に相談して、使用量などを調整する必要が出てきます。
このような注意点があることを考えれば、適切な量を無視するべきではありません。本来の使用方法とは異なる使い方をすれば、副作用が出る可能性も高くなります。また、育毛剤を大量に塗ったとしても、それで効果が上がるわけではありません。効果を高めるためには、先述のような生活の見直しや、正しい使い方などを意識することが大切です。むやみに塗りたくっても育毛剤が無駄になるだけなので、使用量には十分注意してください。